「暮らしの中の工芸展」より ・・・手拭い

古くから多彩な伝統文化が息づく金沢では、さまざまな工芸品が生み出され、人々の生活の中に溶け込んでいます。そんな金沢ゆかりの作家たちによる、ガラス、陶、染色の作品展を開催中です。

 

今日ご紹介するのは、宮崎岳志さんの作品です。

藍型染め手ぬぐい「さざえ」。

色と模様の美しさに「これが手ぬぐい?」と思ってしまいます。

茜染め手ぬぐい「さくら」。

 

折しも関東地方は桜の季節です。大きな桜の木の下に立って空を見上げるとこんな光景が見られそうですね。さざえもそうですが、桜の模様の一つ一つは全部違っていて(私にはそう見えるのですが)、それが作品の奥行きになっています。


藍型染め手ぬぐい「香箱ガニ」。

 

手ぬぐいは今静かなブームのようで、「手拭いの使い方」の本も出ているそうです。

確かにこんなきれいな手拭い、手拭い本来の使い方だけでは勿体ない気がします。

タピストリーとしてこのまま壁に掛けてもいいし、手拭いを飾るための額も市販されているとか。また、巾着にしたり、ランチョンマットにしたり、お洒落な使い方がいろいろあるようです。

 

石榴染め風呂敷「かごめ」。

 

手拭い同様風呂敷にも様々な使い方を楽しめそうです。

丸いもの、長いもの、大きいもの、小さいもの、包むものに合わせて形を変える一枚の布。美しい模様を染めてお洒落に使おうとする日本人の美意識を大切にしたいと思います。